年上の傲慢

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夢診療所28

その28)
「では引き続き、もう一つの夢に移りますか」
「はい、先生がお疲れでなければ僕は構いませんよ」
モニターに映された場面は渋谷の街から郊外の住宅地に移った。
「こちらはAさんがお住まいの地域ですか。閑静な雰囲気のところですね」
「そうですね。ここは道路と反対側の庭ですので静かな感じがしてます。ただし、この映像は40年ほど前のものです」
「え、何ですって」心理士は少し驚いた様子だった。
「僕の夢に出て来る自宅は40年以前のものが多いのです。現在の住宅が夢に出て来ることはあまりありません」
「どうしてですか」彼女はそこに隠されている秘密を知りたがった。
「それは僕にとって以前の家の方がインパクトが強かったからです。新しい家に引っ越して来た感激は並大抵のものではなかったのです。引っ越す前は借家の三軒長屋でした。それも幹線道路の交差点角にある、騒々しい住まいでした」
「そこにはいつまで住んでおられたのですか」
「小学校4年までです。それから今の住まいに引っ越しました。そして僕が35歳で新築するまでその家に住んでました。引越して来た当時の、その家の印象が僕の心に深く刻み込まれているのです」
「するとここに映されているお庭は引っ越されたお家のものなのですね」
「そうです。当時の家では今より庭が広かったのです。今、ご覧になってるように二階のベランダからうちの庭や隣の庭が良く見渡せたのです。ところがベランダで古い庭を見ている僕は30年後の僕なのです。何故なら、すぐ横に妻が見えるはずです」
「そうですね。奥さんらしい方が少し興奮されてますね」
「あ、お分かりになりますか。僕らは夢の中で口論していたのです。理由は些細なことだと思うのですが、結婚5年目あたりは夫婦喧嘩が多かったのです。そして当時の僕は今より切れやすかったのです。夢の中の僕は今の僕ではなく、当時の僕だったのです」
「そうですね。Aさんかなり強い口調で奥様に何かおっしゃってられますね」
「当時、僕は家内が興奮するとそれにつられて同じように興奮してました。だからお互いの興奮は高まる一方で、鎮静化することはなかったのです」
29に続く

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虎の威を借る狐2

虎の威を借る狐2

人に対して威張る、更に神に対して威張るのはどんな家庭環境から発生して来たのだろう。はっきり言って親が子供をチヤホヤして育てた結果に他ならない。つまり家庭内で殿様のように育てられたと想像する事が出来る。恐らく母親に対して、更に父親に対してさえも命令的な高ぶった口調で対する子供であったのだろう。子供時代の育てられ方が社会に出てからの対人態度に多大な影響を及ぼす。
目に見える人に対して威張る人は当然、目に見えない神に対しても威張っているのだろう。神に対する恐れが信仰の始めだとすれば、人に対する恐れがない限り神への恐れもないだろう。つまり目に見える人に対する態度によって目に見えない神に対する、その人の態度が自ずから明らかとなる。人に対して威張っている人にはもしかして神の存在自体が見えていないのかも知れない。何故なら神を見るには先ずへり下った態度が必要だからである。

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