ファーザーズクラス

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夢診療所22

 その22)
(女性への憧れ)
「こんにちは」
「いらっしゃいませ、Aさん。どうされたのですか。浮かない顔をされてますね」
「そうなんです。気分が少し沈んでいるんです」
「外は真夏の太陽が光り、開放的な季節なのに一体どうされたのですか」
「今日も夢の相談ではないんです。昨日起こった二つの出来事を解析して頂きたいと思ったんです」
「えー、どうぞ奥へいらして下さい」
A氏は受付嬢の導きで廊下奥の緑の扉へと案内された。
「では入って、しばらくお待ち下さい」
入ると夏らしくハワイアンの音楽が流れていた。彼は急にハワイの焼け付くような太陽を思い出していた。しばらくすると心理士が入って来た。
「こんにちは。毎日暑いですね、Aさん。調子はいかがですか」
「はあ、体調はまあまあなんですが、精神的に少し落ち込んでいるんです」
「そう言われればお顔が沈んでられますね。どうされたのですか」
「笑わんで下さいよ、先生。僕はこの年で恋をしてしまったらしいんですよ」
「まあ」彼女はびっくりして二の句を継げずにいたが、やっと「それは素晴しいことじゃないですか」と言葉を続けた。
「恐らく、いや確実に片思いではあるんですが、彼女のことが頭から離れずに弱っているんです」彼の顔には知らずにしわが寄っていた。
「職場の方ですか」
「そうなんです」
セッティングされたモニターには、うら若き女性が口元に微笑みをたたえて、こちらをじっと見ていた。
「あら、看護婦さんじゃないですか。ここは病院ですか」
「はい、病院の通用口付近です。僕は今病院務めをしていて、これから昼食を食べようと外に出ようとした時、彼女とすれ違ったんです」
「なかなか目元が魅力的な方ですね。美人ではないかも知れませんが、男好きのする顔かも知れませんねえ」彼女のコメントには若干、とげがあるようにも感じられた。
「僕は前から彼女に興味を抱いて見てはいたんですが、彼女から見つめられたのは初めてだったんで、心臓がいきなりパクパクしてしまったんです」
「はあ、そんなものですかね」心理士は意外に冷めた反応を示した。
「それだけではなかったんです。午後にも一回、薬剤室から薬のワゴンを押して、病棟へ戻る彼女とすれ違いました。その時はアイコンタクトはなかったんですが、彼女の目元が微笑んでいるように見えました」
「あなたの錯覚なのではないですか」彼女は尚も冷めたコメントをした。
「いや、確かに目元は緩んでいたんです。そして最後に何と帰る間際、タイムカードを押す所で再びすれ違ったんです。お互いごく普通に挨拶を交わしただけですが、僕はその時、彼女との運命の結びつきを感じたんです」
「はあ、それでもう運命の結び付きですかあ」彼女は笑いをこらえるのに必死だった。
「そうですよ。半日に続けて3回も会ったんですからねえ」A氏はそんな心理士の様子も知らず真顔であった。
「Aさん、周りで興味を持たれている女性はその方だけですか」彼女は意表をつく質問をして来た。
「うー、あー、いや他にもいますよ」
「あなた、奥様も小さな子供さんもいらっしゃるのに、その気だけは多いのですねえ」彼女はあきれ顔をしていた。
「はあ、こればかりはどうしようもないんです。抑えようがないんです。女性を好きになる気持ちは抹消することはできんのですよ」そう言いながらA氏は彼女の目をじっと見つめた。
23に続く

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夢の検証349

夢の続き

古い家の2階にいたら近所の子供たちが勝手に階段を上ってきた。追い返しても三度やって来たので頭に来た。するとB病院に出入りしていたシラカワさんが電気屋を連れてやって来た。食事に下へ下りてパンを食べていたら工事の音がした。彼らがまともな挨拶もなく工事を始めたので切れた。シラカワさんを呼び出すと全裸の姿で怯えていた。

検証349
外で遊ぶことはあっても友達を家に呼ぶことは少なかった。そんなに広い家ではなかったからである。しかし次男の友達はよく遊びに来てゲームをしていた。B病院のシラカワさんは何でも屋だった。困りごとは全て解決していた。

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