2022-01-09

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夢診療所17

その17)
次第にはっきりして来たモニターの映像には、改築中の部屋にいる数人の外人男性が映し出されていた。
「この男性たちはAさんのお知り合いですか」
「はい、彼らは多分、僕が通っているタンゴ教室の先生方ですね」彼は映像の中で際立って長身で、長い髪を後ろでバンドに束ねた男性に注意を凝らした。
「その長身の男性はどなたですか」彼女も女として、同時に彼に興味を惹かれたようだった。
「彼はクリスチアンという名です。彼は優秀なステージダンサーでもあるんです。僕がアルゼンチンタンゴに魅せられたのは、彼のダンスをステージで観たからなんです」
「彼もアルゼンチンの男性なのですか。肩幅が広くて、胸板が厚くて、その胸に飛び込んだら、すべて身を任せられるって感じですねえ」彼女はその場面を想像してポーっとしてしまった。
「先生、あまり想像に浸らないで下さいよ。モニターに映ってるのは、彼の他にも何人かのダンサーたちですよ。皆スタイルが良くて、イケメンなんですよ。だからダンス教室には若い女性が多いんです。彼女たちは皆、アルゼンチンの若手ダンサーの腕の中に、その身を委ねることを夢見て集まって来てるんです」
「皆さん、私と同じことを考えてるのねえ」彼女は妙なところで感心していた。
「先生、モニターに映ってる場所なんですがね、そこは僕が幼少時代を過ごした場所、そっくりなんですよ」A氏は話題をどうにか映像に戻した。
「家の前は大通りで車が頻繁に通ってますわねえ」
「そうなんです。以前の家は交通量の激しい道路に面してました。幹線道路の交差点の近くだったんです」
「その場所はAさんにとっては忘れ難い場所だったのですねえ。こうして鮮明に記憶の底に残ってるのですものねえ。家と家の間にある路地を通り抜けた先にも、小さな店舗が見えますねえ。あれは何でしょう」
「ガラス戸を通して見る限りでは、レコード店みたいです。棚にLPのジャケットが飾られていたり、ワゴンにドーナツ盤のレコードが並べられているようですからねえ」
「はあー、そのLP盤とかドーナツ盤とかって一体、何ですか」彼女は全く聞いたことのない言葉を聞いたように問い返した。
「あのねえ、LPって言うのは331/3回転のレコードを指してるんですがね。大きさは直径30cmと17cmがあり、30cmが主流でしたね。ドーナツ盤は45回転のレコードで、見た目がドーナツの形をしてたんですよ」
「何で1/3なんて半端がついてたり、回転数が2種類あったりしたのですか」彼女には疑問が増えるばかりであった。
「また、その辺は今度、詳しくお話しするとして、そのレコード店の店員がアルゼンチンのダンサーだったことが、夢の奇抜さですかねえ。僕は自分の頭の中がさっぱり分からなくなりましたよ。40年前のレコード店と最近のダンサーが複合されるんですからねえ」
「おっしゃる通りですわ。夢は時空を超えるのです。夢の中には過去・現在・未来が同居していて、過去の登場人物も今のシチュエーションに登場することがあります。さらに日本での情景が急に外国での情景に変わることもあるのです。行ったことのある場所と見たこともない場所が連続的に映し出されることもあります」
「正に僕は夢の中で世界一周に近いことをしたことがありますよ」
「今回の映像を見て感じられるのは、Aさんにとってアルゼンチンタンゴ教室が、どれほど大きな意味を持っているかが分かりました。それと以前の家に対しての執着が未だ残っていることですね。潜在意識はダンスと昔の家との係わりを、もっと大事にして欲しいと望んでいるようですね」
  18に続く

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夢の検証345

夢の続き

自転車屋のKとパチンコ屋に行ってかなり儲けた。ジグソーパズル3個と数千円を手に入れた。金銭は景品交換所で換えてもらったパチンコ屋の真向かいだった。家に帰ると父親に景品を見つからないように部屋に隠した。Kには姉が持っていた古いジグソーパズルを渡した。その事が彼女にばれて騒いでいた。

検証345
自転車屋のKとはこのところ全く会っていない。どこで生きているのか消息が知れない。パチンコで儲けるのも学生時代に終わってしまった。景品交換所は分からない場所にあったが最近は身近にある。父親にパチンコへ行ったことがばれても構わないと感じていた。

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