相互不信

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夢診療所9

その9)
(子供の将来への不安)
「そうですか、ホッとしました。ところで先生、もう一つ気になる夢を見てしまったんですよ」
「はあ、それはどんな夢ですか」彼女はまだあるのかと言いたげであった。
「私の二人の息子が成長して、夢に出て来たんですよ」
モニターには、彼が中学時代を過ごした古い自宅にあった一階の畳の間が映し出された。その部屋にかもいをくぐるようにして入って来た男子がいた。それは何と次男だった。続いてかもいより大分、低い背丈の男子が入って来た。それは長男だった。
「やっぱりそうだったか。次男が長男の背丈をはるかに追い越している。僕が常々、恐れていた事態が映っている」A氏は溜息を漏らした。
「今もそうした気配があるのですか」彼女も気掛かりそうだった。
「ええ、上の息子より下の息子の方が成長が著しいのです。上の子は伸び悩んでいるんで、七歳下の弟が何年後に彼を追い越すことになるのか、親としては非常に気がかりなとこなんです」
「そうですか、それは親御さんとしては心配ですねえ。私も姉を抜いた時は嬉しかった反面、姉が気の毒にも感じましたからね」
「そうですか。同じ様な経験をされたんですねえ」
「背だけは年の差はあまり関係ないでしょう。食べたり、寝たりの習慣が兄弟でも違えば、当然、背丈にも影響が出て来る筈です」
「僕としては上の子にもっと伸びてほしいと願ってはいるんですが、成長が遅いようなのです。今朝も出掛けに、妻が生協のルート販売で注文した牛ステーキを僕がキャンセルしてしまったのが、今でも心残りなんです。あまりにも高額なのでキャンセルしてしまったものの、もしそのステーキで上の子の身長が少しでも伸びたかと思うと、注文すべきだったと思い直しもするのです」
「まあステーキ一枚で背丈がすぐに伸びるとは限りませんがね、ある程度、影響はあるかも知れませんね」彼女はA氏をどう慰めて良いか分からなかった。
「僕は来週こそはステーキを注文するつもりでいます。どんな手段でも上の息子の背丈をもう少し伸ばしてあげたいのです」彼は切実そうだった。
「夢の心配が現実となるとは限りませんから、お父様として息子さんにできるだけのことをして上げられれば後悔することはないと思いますよ。食べ物だけの問題ではないかも知れません。睡眠不足も随分、子供の成長には影響してますからね」
「夜更かしで困ってるんですよ。本人としては寝るのがもったいないとも言ってるんで、手の打ちようがないのです」A氏は弱り果てたように苦笑した。
「背が高いからといって、世の中で活躍するとは限りませんから心配なさらない方が宜しいですよ」
「そう言って頂けると心が休まります。有難うございました」A氏は深々と頭を下げた。
10に続く

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夢の検証340


夢の続き

姉が社員旅行に行って来て土産にあられ煎餅を大量に持ち帰った。それを家族みんなで食べていた。次男はまだヨチヨチ歩きでテーブルの前に立っていた。後ろから彼を支えていたが急にバランスを失ってコップの水をこぼした。彼はそのまま長男の所へ行って頭をもたせ掛け眠ろうとしていた。ところが長男は彼をはねのけてしまった。

検証340
姉が社員旅行に行った話は聞いたことがない。派遣社員が多かったので社員旅行とは縁が薄かった。まして土産を買ってくることなどなかった。次男がヨチヨチ歩きの頃は記憶に薄いが懐かしい。赤ん坊はバランスを崩すことが多い。

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