素直が一番

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人生の失敗40

第40回
モーセの功績と功罪
モーセは初めて潜在意識を言語化した。以前までは夢でのみ啓示されていた神の意志を十戒という形で石板に記した。その十戒がユダヤ教律法の基礎となった。その律法を完成するまでには幾多の困難が待ち構えていた。
反抗的なユダヤ人を40年の間、導き続けたモーセの忍耐力には感服する。彼らはエジプトの支配から解放されて荒野をさまよう中で不平・不満ばかりを言い立てた。その不平をモーセは聞かされ続けたのだ。
人間は不幸に陥ると過去を懐かしむ。ユダヤ人もエジプトから解放されたにも係らず糧食に不自由すると奴隷時代の食事に思いを馳せた。このように人間は一面の欲求しか比較できない。彼らは自由は食欲を満たすより価値があるのを認識できなかった。
モーセの苦労は続いた。頑なな彼らを説得するには神の力を見せるしかなかった。マナと言う野生の植物と鶉の肉で彼らの食欲を満たしてやらねばならなかった。エジプト脱出の際も同じ力でエジプトの王を恐怖に陥れた。
頑ななエジプト王の心を打ち砕いたのはエジプトに降りかかった災難の数々であった。天候の不純・イナゴの来襲がもたらす穀物の不作もその一つであった。最後にはエジプト王は最愛の息子まで奪われる羽目に陥った。
恐らくモーセは潜在意識が示す声を聞き分け自分の潜在能力を発現させる能力に優れていた。自然の力を最大活用し、天候不順を見極める力も兼ね備えていた。その意味では自我を押さえて潜在意識を活性化させていた。
ところが頑ななユダヤの同胞を立ち直らせようと十戒を授かったのが彼の躓きの元だった。潜在意識下にあった良心の指示を明文化したことで神の領域に自我の活動範囲を拡散してしまった。
41回に続く

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