目に見える比較

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生きにくい18

その18)
(他人との比較)
記憶が過去の好ましい部分だけを選り好みするように、私たちは他人を見る時には、自分にはない他人の利点だけに眼が行くものです。
所有物についての話が一番分かりやすいでしょう。他人が豪華な家や自動車を持っていると、つい羨ましくなります。その時、私の意識の中には、その人がそれらの財産を手に入れるために、どれほどの苦労をしたかなどの思いは一切ありません。
人の持ち物を羨ましがるとは、よくありがちなことです。自分が全く苦労もせず、他人の持ち物を無償で手に入れられれば、嬉しいのはごく当然のことです。つまり私たちは往々にして、他人がその持ち物を得るために費やした努力を何ら考えもせずに、羨ましがっているだけなのです。
財産に限らず、人の地位を私たちが羨むのも同じ心境です。その人が現在の地位を得るために、どれだけ苦労したか、また現在の地位を維持するのに、どれほどの努力をしているかまで、考えに入れることは少ないのです。私たちはその人の地位を手に入れた時の情景を想像だけして、羨ましく思うのです。
私たちの意識は、ほぼ独断的に、自分にはない他人の長所だけに眼を留めます。そして「もし、その長所が自分のものだったらなあ」という仮定法の文章を心の内で唱えます。仮定法の文章を数多く唱える内に、心は欲しい物だらけの欲望に満たされることになるのです。
19に続く

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