人生の失敗14

第14回
自我の比較
自我は他人との比較が好きである。自我は比較なしには自分を正確に評価できない。「俺は漢字は苦手だが算数の計算ではクラスの誰にも負けない」「俺はAには言葉では負けるが、腕力では決して負けない」こうして自我は自信を高めて行く。「僕はプラモの戦車を持っている数では誰にも負けない」財産所有も自信につながる要素の一つだ。
私は幼少から小学校時代を通じて腕力・知力・所有の点でかなりの自信を持っていた。そのため自我は時に驕り高ぶる傾向があった。その自信は中学時代に様々な困難に出会うことで少しずつ揺らいで行った。自分より能力がある者たちが目の前に現れて来たからだ。
そして高校時代に自我の自信は完全に崩壊した。今まで経験したことのないいじめにあったからだ。体育教師とクラスメートからのいじめは私の自我を奈落の底に転落させた。私の自我は強烈な言葉の攻撃に耐えられなかった。自我の自信を他の方法で見つけ出す必要があった。
自我が傷つけられたことで自尊心が打ち砕かれた。自尊心を何とか立て直さなければ生きる自信が持てず、前向きにはなれない。恐れが先行して必要な行動が起こせなくなる。恐れを打ち消すほどの好奇心が必要だった。
15回に続く

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