スキンシップ

人生の失敗１１

第１１回
高校時代の自我
私の自我は高校入学に過大な期待を抱いていた。それは中学時代に私の自我は極力頭を押さえつけられていたからである。小学時代に軽度ないじめは受けたが私の自我はある程度の威厳を持ち自由に振る舞えていた。
ところが中学時代にその自我から自由は奪われた。私が通った地元の中学は当時ヨタ中と呼ばれているほど荒れていた。クラスには番長・副番長がいて目立つ者に制裁を加えていた。スタンドプレーをする伊達者がいると放課後呼び出され殴る蹴るの制裁をされた。
私の自我はその光景を見て萎縮した。彼らの餌食にだけはなりたくないと思った。そこで姑息にも私は自我を目立たせぬようにその存在を消すことに極力努めた。彼らに媚びるまでは行かずとも自我の思いを無理やり抹消させる窮屈な生活を送った。
その反動が高校入学と同時にやって来た。
１２回に続く