潜在意識23

その23)
自分の心を偽った時点で、真実から離れ、つかみ所のない潜在意識が益々、遠ざかることになるからです。悪い部分を直す目的で潜在意識を洗い出しているのに、それを敢えて虚偽の闇に包み込んだら全く意味がないからです。
人に嘘をつくことは悪いですが、自分に嘘をつく事は最悪です。本来、自分を知り得るのは、自分しかいないにも拘らず、自分の心に嘘をつくことは、心が分裂することを意味するからです。心の分裂ほど、手の施しようのない事態はないからです。
ここで分裂と言っても、狭義の精神分裂、病的な精神分裂だけを指しているのではありません。ここで言う分裂とは広義の心的分裂で、誰もが経験する心的状態です。自分に対してさえ、本音を隠している時点で、私たちは心的分裂を起こしているのです。
文字を筆記し、記録できる能力は、人類に計り知れない英知を与えました。文字がない時代にあって、私たちの祖先は自分の過去を、話し言葉でしか振り返ることができなかったのです。夜の焚き火を囲んで、勇者は仲間に武勇伝を語り、老人は孫に体験談を語ったことでしょう。彼らの話しは恐らく、心的描写よりも行動描写が多かったことでしょう。人に伝えるには行動体験描写の方が伝え易いからです。
24へ続く

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