小さな事にも一所懸命

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自我と超自我34

その34)
(許される罪)
スピード違反のような犯罪は軽微な程度であれば、反則金を支払うことでそれ以上、罰せられることはありません。特に他の者に迷惑がかかった訳ではなく、単に警察の会計が潤う貢献をしただけに終わります。
他方、違反が元での事故は違います。もし加害者の立場であるならば、罰金を支払うだけでは罪の償いはできません。仮に相手に怪我を負わせたのであれば、相手に対する償いも同様にしなくてはいけないからです。罰金や免停のように、公的機関に対する罪の償いは容易です。問題なのは相手に対する罪の償いなのです。
交通事故で怪我を負わされた人や死に至らしめられた人の家族が犯人を許すことは先ずありません。たとえ許されるケースがあるとしても極めて稀なのです。加害者・被害者の関係において、相手を心情的に許すことは困難なのです。負った肉体的傷はやがて癒えますが、心の傷が癒えることはありません。まして死の償いなどできはしないのです。
加害者は一体どうすれば良いのでしょうか。裁判で下された刑期を終え、自由の身になれたとしても被害者や家族から許されることは少ないのです。その意味で加害者は相手から一生、許されないといった心の痛みに悩まされることになります。

交通事故の中でも人身事故は心の痛手が大きい。先ず自分の運転能力さらに判断力さえもが当てにならないものであることが明確になる。当事者同士の間では心のしこりが残る。加害者側が被害者側に許されて初めて加害者の心の重荷は半減する。だが自己の判断力に対する信頼は取り戻すことはできない。
35に続く

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