生きにくい46

その46)
(自然の流れ)
私たちが予感を重視することは、自然の流れにこの身を委ねることにつながります。現実世界に生きている限り、不都合が起きるのは避けられません。これだけ多くの人々が、狭い範囲で生活を共にしているわけですから、問題が起こらない方が不思議です。
でも、たとえ思い通りに行かないことがあっても、相手とのトラブルは最小限に抑えたいものです。それには私たちが意識に頼るだけで困難に立ち向うというのでは、不十分なのです。どうしても潜在意識の助けが必要です。有能な潜在意識こそ、トラブルの被害を最小限に留める術を知っているのです。
ひとたび人間関係でトラブルが発生し、双方の感情が激昂するほどの状況になれば、お互いのエネルギー消費量は極端に増えます。言い合いや罵り合いは心臓を高ぶらせ、血圧さえ押し上げます。そのような激情は起こさないに越したことはないのです。自然の流れに反するからです。
自然の流れとは本来、穏やかなものです。私たちは日々、穏やかに過ごせることが最上の喜びであり、エネルギー損失は最少で済みます。エントロピーの無益な増大を抑えることもできるのです。
怒りによってエネルギーを無駄遣いした後は、脱力感にも襲われます。言い合いの結果、お互いに負わされた心の傷は、簡単に癒すことなどできないものです。心の傷を癒すためには、そのために新たな余分のエネルギーを消費しなくてはいけません。心の傷を相手に与えるのには、たった一言で事足りますが、相手の心の傷を癒すにはその何層倍もの陳謝と慰めの言葉が必要なのです。
潜在意識が予感を通じて、私たちに教えてくれる、失敗を未然に食い止める方法は貴重な人生の知恵です。その知恵は、エネルギーの浪費を防ぐという意味でも、自然の理に適っているのです。自然の理は無益なエネルギーをなるべく使わないように設定されているからです。
47に続く

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