不安２

生きにくい３８

その３８）
〔自己内省〕
（自己を省みる）
あなたは失敗した時、その原因を振り返って考えてみたことがありますか。
私たち人間は失敗せずには、生きられない動物です。失敗の中で試行錯誤を繰り返しながら、やっと成功へと辿り着くのです。失敗を恐れてはいけません。生きている内に失敗はつきものだからです。
失敗をした後、私たちには二つの選択ができます。一つはその失敗を早く忘れて、気分を切り替え、次の行動に移ること。もう一つは失敗の原因を探り、二度と同じ過ちはしないように対策を講じること。私は皆さんに後者の選択を薦めるものです。
失敗はできるだけ有効活用した方が良いのです。失敗した直後はどぎまぎして、その原因を考える心の余裕すらないかも知れません。ですから失敗の原因を、その場で考える必要はありません。失敗した直後は、その失敗によってもたらされた不具合を、できるだけ速やかに改善する努力をすべきなのです。失敗を振り返るのは、その後で充分です。
失敗を思い起こすとは、自己の行動を過去に遡って、顧みることです。私たち男は自己を省みるのが苦手です。自尊心が強いからです。失敗を認めたくないからです。自己を正当化することに、心を注ぎがちだからです。
その点、女性は自己を省みるのを苦にしていません。彼女たちは記憶力が優れていて、過去の出来事をつぶさに覚えています。さらに驚くべきことには、その時の状況を事細かに言葉で描写できるのです。
女性は男ほど自尊心が強くありません。従って失敗を振り返ることにも抵抗がないようです。
３９に続く