記憶の上塗り

記憶の上塗り

あんなに鮮烈だった記憶も一瞬で見事に掻き消されてしまうとは驚くばかりだ。正確に言うと掻き消された訳ではなく、新しい刺激が古い記憶に上塗りされたのだ。過去の記憶は単に視覚を通した記憶でありモノクロに等しかった。新たな刺激はフルカラーの映像のみでなく、指先や唇からの触覚刺激も加わっていた。過去の記憶がそんな劇的な刺激に犯されて形骸を留める筈はなかった。
長期間にわたり楽しませてくれた優美な記憶が掻き消されたのは残念だが、新たな刺激の強烈さに今更ながら驚きを禁じ得ない。たった一カ月前の出来事なのに記憶全般が革命的に変化した。今後も同種の刺激を与えられ続けたら記憶本体はどの様に変化するか予測がつかない。予測がつかない未来が広がっていると考えると生きる張り合いが増すというものだ。

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