自我と超自我44

その44)
第2部 あなたの使命を果たすための示唆
(静かな時)
私はここまで超自我にまつわる様々な情報をあなたに提供して来ました。超自我が生きる上でいかに重要かが分かって頂けたでしょうか。あなたに分かって頂けたとして話を先に進めたいと思います。
生命の根源に直結し、あなたの毎日を陰で支えてくれている超自我の声を一体、どの様にして聞き取ったら良いのでしょうか。超自我の声は本当に微かなのです。その声を聞き取るにはあなたが心を静め、自分の心を見つめるしかありません。
一日の内、5分でも10分でも自分の心を見つめ、超自我の呟きに耳を傾ける時を持って下さい。それは夜寝る前の一時でも構いません。朝、寝床から出る前の数分でも良いのです。あなたが心を落ち着けて自分の内面に思いを馳せる一瞬が大事なのです。
さらに休日には自分の内面に向き合う時間をなるべく多く取った方が良いでしょう。ユダヤ人にとっては土曜日が休日なのです。彼らは休日には一切、仕事をしません。仕事の事も考えません。ユダヤ人の店が開いていないので、彼らは外出もしなければ車や電車で遠出することもしないのです。ただひたすら自宅にいて、子供を教育したり、本を読んだりしつつも自分の超自我に向き合う時を過ごすのです。
私たち日本人はとかく忙し過ぎます。休日といえばレジャーに出掛けることが多く、家にいて落ち着いた時を過ごすことは少ないようです。外出から帰って来るとぐったり疲れ、夜はテレビを見たり、ビデオを見たりして過ごします。
私も以前は休日であれば外出するものだと考えていた時期がありました。家にいる時間はもったいないと感じていました。特に子供ができ、その子が小さい内は、外に連れ出すのが親の務めであるかのように思っていたのです。ですから休日は平日よりも忙しく、外に出かけて帰って来るとクタクタでした。そして、その疲労感を引きずるようにして、また次の一週間が始まった訳です。
そうなると自分の心の内を見つめるゆとりもなく、周りに流されて生きて行くのが精一杯の状況だったのです。自分が果して本来、目指すべき方向へ進んでいるのかも全く分かりませんでした。
真実の自分に面と向き合うのが怖い時期もありました。当時、生活を優先させるために不本意な仕事に就いていたのです。当初はその仕事を好きになろうと自分なりに努力しましたが、十年勤めて結局辞めることにしました。辞める決心がつくまで、私は自分と真正面から向き合えなかったのです。そして自分と向き合うのが恐いがために、休日など時間がある時は、すべてを忘れるためにレジャーに我が身を任せたのです。
本当に自分がやりたい事から目を背けて、真実から遠ざかる生活はやがて破綻しました。私は初心に帰って、自分を見つめ直し、本当にやりたい事は何かを自分の心に問い掛けました。そしてついに超自我が発する声を聞き、その指示に従ったのです。会社を辞める決心をした後は、再び私の心に平安が戻って来たのです。周りからの反対はありましたが、私は脱サラすることができました。
私たちは時として立ち止まって、今の自分が本当に満足している生活を送っているか、自問自答する時間が必要なのです。そうしたからといって、超自我の声がはっきり聞えて来るかどうかは個人差もあり、定かではありません。ですが、あなたの超自我は何らかの方法をもって、苦境にある時もそこから抜け出せる道を指し示してくれているのです。
夜寝入る前の一時、ベッドの中で明日への不安がふと頭をもたげて来ることもあります。その時は心を落ち着けて、今まで超自我があなたを支えて来てくれたことの数々に思いを馳せれば良いのです。あなたが今日まで平穏無事に導かれて来た以上、明日からもあなたの導き手である超自我にすべてを委ねるしかないではありませんか。
あなたは明日の朝、突然心臓が止まっていたり、呼吸困難に陥ったりといった不安の内に床に就くでしょうか。決してそんなことはない筈です。超自我は寝ている間も、あなたの生体機能を正常に保ち、明日の朝も今朝と同じ様に心臓の鼓動を保ち、呼吸を整えていてくれるでしょう。どう変化するか分からない明日の出来事を心配するのは取り越し苦労というものです。
「今日までそして明日から」という歌が以前ヒットしました。その歌詞の中で、今日まで生きて来た自分をありのままに振り返ると共に、明日も同じ様な人生が続いて行く様子が歌われています。そして重要なのは、自分を知る所からすべてが始まるという箇所です。
何にも増して、自分を知りさえすれば今日まで無事に生きて来られた足跡を、感慨深く認められる訳です。そして明日から続くであろう道のりも、それほど急な変化を遂げることなく、今日までの道のりに連なっているのです。
今日一日、無事に生きられた恵みに思いを馳せても尚、明日への不安が心をよぎる時には、就寝までの間の一時を読書で過ごす手もあります。心を平安にさせる読み物としては、生きることへの讃歌が書き記されている類の本が最適でしょう。明日への希望を夢見ながら眠りに就けるからです。

夢から醒めた瞬間は超自我が優勢の瞬間だ。何故なら超自我は夢の中で活躍しているからだ。夢心地のまどろみの中で自己は超自我の意識を通して本心を知ることができる。
45に続く

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